Googleの中の人に聞いた!Google+の正しい理解と企業が活用するメリット

2012/10/11

Google+

Googleセールスリード大津陽子さんに講師として来ていただき、9月11日に社内でGoogle+に関する勉強会を開催しました。

当日は30人近くが参加し、Googleの中の人・大津さんから

  • Google+とは何か
  • Google+でできること
  • Google+の企業活用事例

などを紹介してもらいました。

普段、TwitterやFacebook・LINEの利用が中心でGoogle+はアカウントを作って放置していたため、Google+のことはほとんど理解していませんでした。

正直、「GoogleがFacebookやTwitterに対抗するためのソーシャルメディアをリリースしたものの苦戦しているのでは?」と勝手に思っていたレベルでした。つまり、Google+を完全に誤解していました。

今回は勉強会で教えていただいたGoogle+の正しい理解とBtoB企業がGoogle+を使うメリットを参考に、Google+について整理してみたのでご紹介します。

Google+の概況とデータ

Google+の紹介ページ

Google+は2011年6月に始まったサービスで、TwitterやFacebookなどの他のソーシャルメディアと同様、友達や家族、気になる人をフォローすることでつながり、近況や写真・動画などをシェアできます。また、Google+特有の機能として、つながっている人を分類できる「サークル」機能があり、投稿を共有する相手を選ぶことができます。
※参考)サークルを作成して共有を開始 – Google+

Googleの発表では、ユーザ数は2012年9月現在、全世界で4億人を突破。Nielsen の集計によると、日本でもPCベースで400万人の利用者がいると発表されています。

企業向けには、2011年11月から企業用のブランドページである「Google+ページ」が用意され、提供開始から3ヶ月で100万以上のページが作成されたという実績があるようです。

Google+の正しい理解

「Facebookの利用者数9億人に追いつけるのか」「Google+ページとFacebookページのどちらを作れば良いのか」など、Facebookとの比較で『ソーシャルメディアvsソーシャルメディア』議論になることが多いですが、他のソーシャルメディアとの比較だけではGoogle+は正しく理解できないかもしれません。

もちろん他のサービスとの比較によって理解を深めることも重要ですが、より注目すべきは、ソーシャルメディアとしてのGoogle+ではなく「GoogleがGoogle+を始めた理由」と「Google+によってユーザ体験がどう変わるのか」の2点のようです。

Googleのミッション

あまりにも有名な言葉ですが、Googleの使命は「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」です。

共同創設者でCEOのラリー・ペイジ氏は以前「完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致するものを返すエンジンである」と述べています。

ミッション実現のためにGoogleがしてきたこと

では、ラリー・ペイジ氏の述べた「ユーザの意図を正確に把握」するためには、どのような情報が必要でしょうか。検索キーワードや過去に訪れたサイト・ページを理解すれば「ユーザの意図」をつかんで「世界中の情報を整理」できるのでしょうか。

例えば、ユーザが検索している時間はインターネット上にいる時間の4%に過ぎません。つまり、残りの96%はSNSで友達と会話していたり、動画を見ていたり、メールを書いていたりするわけです。

そこでGoogleは今まで、検索エンジンだけに留まらず様々なサービス(GmailやGoogleマップ、Google Analytics、YouTubeなど)を210個も提供してきました。

Google+はGoogleのサービスにソーシャルの要素を持たせるもの

しかし、210個のサービス群の中に一つの大切なものが欠けていました。

それが、ソーシャルの要素です。

Googleが今まで整理・把握してきた情報の裏側では、ユーザ同士がコミュニケーションを行なっています。「ソーシャルメディア白書2012年」によれば、インターネットにいる時間のうち、10代では約30~40%、20代は約25%をソーシャルメディアに費やしています。

そして、その比率は年々高まっているため、検索キーワードや過去に訪れたサイト・ページの情報だけでなく、ユーザーの文脈を理解し、情報の共有をしやすくすることで、検索だけでなく、YouTube・Googleカレンダー・Googleドライブなどのプラットフォームを貫いたソーシャルの鍵がGoogle+です。

Facebookとの比較で言い換えれば、Facebookは人と人との関係をベースにしているのに対し、Google+はオンライン上の情報をベースにしていて、そこに人と人との関係を乗せようとする試みです。

Google+によってGoogleのサービスのユーザ体験が変わる

Google+によって、ソーシャルグラフを通じた新しい情報との出会いが可能になります。

蓄積された+1情報はGoogleの検索結果にも表示されます。さらに、検索エンジンだけでなく、GmailやYouTube、Google Analyticsなど、他のサービスとも連携されていくでしょう。

より多くの人がGoogle+を使えば、より最適なサービスをGoogleが提供できるようになっていくのです。つまり、Google+の目的は「Facebookを凌ぐソーシャルネットワークを作ること」ではなく、「Googleが提供するサービスをより良くすること」と言い換えることができます。

既に検索・メール・動画閲覧など、インターネット利用のかなりの部分にGoogleのサービスが浸透しているため、それらを一気通貫で結びつけるGoogle+によって、個人も企業も影響を受けることは間違いありません。
次以降、考えられる影響の中でBtoB企業がGoogle+を使うメリットを教えていただいたのでご紹介します。

BtoB企業がGoogle+を活用する4つのメリット

1. AdWords広告のクリック率が向上する

Goolge+にはFacebookのいいね!のような“+1”(プラスワン)ボタンが存在します。
ユーザは+1することで、その情報を友達にオススメとして共有することができます。

+1ボタンはサイトやブログなどに設置できるのですが、Googleアカウントにログインしているユーザの検索結果画面では、何人の人が+1したのか、どの友人が+1したのかが表示されます。※TwitterやFacebookではわかりません。

「ガイアックス」の検索結果画面に表示される+1情報

Googleの調査によると+1でオススメされているAdWords広告のクリック率は、グローバル平均で5-10%上昇し、日本では約1.5倍になった事例もあるそうです。
※参考) Inside AdWords Blog

米Hubspot社が自社のツールを利用する5,000社の顧客を対象に行った調査でも、+1ボタンがある場合とない場合では訪問者数が3.5倍(!)になったと公表されています。
※参考) Websites Using Google’s +1 Button Get 3.5x the Google+ Visits [Data]

※私自身、Chromeのアドオンを入れて検索結果画面で“はてブ数”が表示されるようにしていますが、タイトル文・説明文の内容に加え、はてブ数をかなり参考にしてクリックするサイトを決めているため、誰かのオススメの威力は実感しています。

また、自然検索だけでなく、Google AdWordsなどの広告でも+1を表示されることができます。例えば、Google AdWordsのソーシャル設定で+1ボタンを設置する→広告が+1される→クリック率が高まる→品質スコアが上がる、といった効果が考えられます。

2. コンテンツの著者情報を表示できる

Googleの検索結果画面にコンテンツ著者の名前や写真が出ているのを見たことはあるでしょうか。

「Google Authorship Markup」という機能ですが、Google+1アカウントを持っていれば、

  • 著者の写真
  • 著者の名前
  • Google+ページへのリンク
  • Google+のフォロワー数

を表示させることができます。

「インバウンドマーケティング」で検索した時の検索結果画面

テキストだけの情報に比べて検索結果画面で視線を集めることができるため、クリック率の向上が見込めます。
海外では、CTRは10%アップ、訪問者数は150%になった事例もあるようです。
※参考) How Rich Snippets Can Improve your CTR – Catalyst Online

3. より質の高いユーザに訪れてもらえる

クリック率の向上と関連しますが、検索結果画面でどれぐらいの人が+1しているか、友人の誰が+1しているかを知ってクリックしてくれるユーザは、それらの情報を全く持たないユーザに比べて、前向きな気持ちでサイトに訪れてくれることが期待できます。

もちろん訪問してくれた後に適切なコンテンツの提供が必要ですが、集客の質向上には効果的だと思います。
4. つながり続けられるだけでなく、セグメントしたコミュニケーションが可能

FacebookやTwitter同様、Google+ではフォロワーとのコミュニケーションが可能です。

FacebookページやTwitterの企業アカウントとの違いは、Google+ページでは、Google+の特長である「サークル」機能を使って、サークルごとに伝える内容を変更できることです。フォロワー数が増えてくれば、メール配信のようにデモグラフィック情報やユーザの行動情報によってフォロワーをセグメントし、サークルごとに最適化したコミュニケーションを行う事例も出てくるかもしれません。

日本のBtoB企業では、GMO テックさんや、MonotaROさんが積極的に情報発信されていますが、活用事例・成功事例が出てくるのはもう少し先になりそうです。

また、最近は低価格のASPシステムを提供している会社や地方にある会社を中心に、営業に行かず、Skypeやテレビ会議システムで打ち合わせをするケースが増えています。Googleドキュメントや画面の共有機能があり、Google+に登録していればすぐに使えるハングアウトは、登録障壁の低さも影響し、ツールとして有力な候補となるかもしれません。
参考) Inside AdWords-Japan: エブリデイイングリッシュ、日本人生徒にハングアウトで英語レッスン 検索連動型広告キャンペーンのクリック率は46%向上

続いて、日本では未実装の機能を2点ほどご紹介します。

これから期待される2つのメリット

1. “Search plus Your World”

日本では未実装の機能ですが、米Googleでは既に“Search plus Your World”というパーソナライズ検索の機能強化が始まっています。
詳細は鈴木謙一さんのブログに詳しいですが、検索結果画面の右側にGoogleがオススメするユーザと企業のブランドページが表示されるようになるため、Google+ページを持っていると露出の機会が増えるでしょう。

検索結果の右側にユーザの興味を引きそうなGoogle+ページの情報が表示される

2. ソーシャルメディアの効果測定性

既に日本でもGoogle Analyticsのソーシャルレポートでは、ソーシャルメディア経由の訪問の詳細やコンバージョン・アシストコンバージョンを計測できます。
※参考)アナリティクス 日本版 公式ブログ:  Googleアナリティクスでソーシャルメディアの価値をつかむ

加えて、Google+ページと+1を対象に、コンテンツの共有を行っているユーザーやインフルエンサーとなっているユーザーを確認できる機能、ユーザーが行っている+1・共有・コメントなどの活動情報がわかる機能が追加されるようです。こちらもまだ未実装の機能ですが、成果に対するソーシャルメディアの貢献を把握するための解析機能は今後ますます強化されると予想されます。
※参考)測定 – Google+ for business

 

BtoB企業のGoogle+活用事例はまだまだこれからですが、企業としても今後対応を迫られるはずなので、しっかり動向を追って効果測定結果などをブログでお伝えできればと思います。

※アイキャッチ画像クレジット:Google+

ガイアックスではBtoBに特化したWeb制作をご提供しています。Webサイト経由の効率的な見込み案件獲得を目的としたWebサイト制作・リニューアルについてお気軽にお問い合わせください。

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編集長
中村 竜次郎
制作会社などで広告制作にプランナー、コピーライター、ディレクターとして携わる。2011年に(株)ガイアックスのインバウンドマーケティング事業に参画。2016年よりビジネスマーケティング事業部 部長。
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創刊者
栗原 康太
東京大学社会心理学専修課程卒業後、(株)ガイアックスに入社。在学中の大学1年時より、BtoBに特化したインバウンドマーケティング支援事業の立ち上げに参画。現在、Q-LINK(https://q-link.jp/)責任者。
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